フェムト秒増幅システム venteon OPCPA ノバンタ社 (NOVANTA)
- 製品カテゴリ
-
- レーザー発振器
- パルスレーザー
- OPCPA
venteon OPCPA
次世代のウルトラファーストアンプ
NOVANTA社は、市販品として完全な最新世代OPCPAシステムを、世界にはじめて紹介します。時短パルス発生のエキスパートとして、またパラメトリック増幅器のパイオニア的な研究を進めてきたNOVANTA社は、この技術革新的なウルトラファースト増幅器で次のステップに踏み出します。venteon ultraの並外れたバンド幅と性能を維持しつつ、非線形な圧縮を付加することなく、数サイクルで、数μJレベルのパルスを発生させます。
venteon OPCPAは、数サイクルパルス幅であるのと同時に、μJレベルのパルスを発生し、かつ高繰り返し周波数で提供することができます。
その優れた出力安定性とCEP安定化が、非線形分光や高次高調波発生研究の理想的な光源となっています。励起レーザーとして、finesse pureまたはfinesse pure CEPを組み込むことによってventeon OPCPAのノイズレベルを1%以下に抑えています
OPCPAの応用
venteon OPCPAシステムは、数サイクルの<8fsパルス幅、μレベルのパルスエネルギー、200khz以上の高繰り返し周波数の性能を兼ね備えたマーケットで唯一のシステムです。高いフォトンフラック、高強度、広バンド幅、ウルトラショートパルス幅を必要とする全ての応用にユニークな光源です。
1つの主要な応用分野が表面科学であり、そこでは2光子光電子分光(2PPE)を主なテクニックの1つとして用いて、リアルタイムで表面における化学反応を研究したり、電子、スピン、フォノン間のダイナミクスで時間依存する相互作用を研究します。
ギガワットレベルを超えるピークパワーと、1015W/cm2 を大きく越えるピーク強度を備え、venteon OPCPAは高い繰り返しレートの高高調波発生と XUV分光学のための理想的なツールです。相関測定は、データ収集時間が、従来は数時間かかっていたところが(1kHzアンプ使用時)venteon OPCPAでは数分で取り込むことができ劇的に短縮されます。これにより、XUV分光学、構造物分析と画像化技術と同様、まれな事象の研究をも可能とします。
もう1つの例としては、venteon OPCPAは統計手法の劇的な改善によって COLTRIMs(COLdTarget Recoil Ion Momentum Spectroscopy)での光-物質相関を研究する新しい体制を可能とし、例えばチタンサファイア増幅システムでは不可能だった同時測定と二重イオン化プロセスが可能となりました。
これらの選択事例に加え、高いフォトンフラックスおよび数サイクルパルス幅、高い繰り返しレートとμJレベルエネルギーのユニークなコンビネーションから、venteon OPCPAは広範囲に亘る非線形の応用分野や分光法での決定的な利点を提供します。一例としてはCARS(コヒーレントアンチストークスラマン散乱)があり、測定時間の劇的減少、拡張された統計および優れた CEP安定性によるメリットを得られるでしょう。
venteon OPCPAの典型的な増幅出力スペクトル(青)。広帯域シーダースペクトル(黒)と最初の NOPAの増幅スペクトル(緑)。パラメトリック過程の超広帯域ゲイン特性により、シーダーのバンド幅のほぼ全体が、パルス幅<8fsで増幅されます。
venteon OPCPAの圧縮された出力パルスをventeon SPIDERで計測。数サイクルパルス幅にCEP安定化(下記の図)、かつμJレベルのパルスが、アト秒科学や非線形分光研究などに理想的なシステムとなっています。
venteon OPCPAのCEP安定化した出力を圧縮させ、2台目のf-to-2f干渉計で計測。安定化には、シード発振器にスローなフィードバックループを掛けています。システムとしては、100mrad以下のrmsフェーズエラーを示します。(3ms積分時間を10分間以上計測)
革新的技術
チタンサファイヤをベースにしたマルチパス増幅器や再生増幅器と比較して、venteon OPCPAシステムの核となるパラメトリック増幅プロセスは、もっと大きな利得バンド幅を有しています。その結果、venteonフェムト秒発振器からのウルトラブロードなバンド幅とパルス幅をサポートします。
venteon OPCPAシステムのベースは、venteon dualレーザーで、ウルトラブロードバンドな信号の他に、1030nm波長のナローバンドなシード出力を発振します。2つのレーザービームは、元々のレーザー発振のスペクトルからフィルターで切り出し、かつ非線形による広帯域化はしていないので、タイミングジッターは小さく、その結果、最終段のOPCPA出力のノイズ自体も小さく抑えられます。
増幅段で熱負荷問題が発生しないため、性能のスケーリング化ができ高繰り返し周波数が可能です。LaserQuantum社では継続的なアップグレードプログラムがあるため、通達なしに性能は改善されます。
OPCPAの原理
venteon dualがOPCPAのシーダーとして理想的なフロントエンドで、2つの分離したレーザー出力を提供します。<6fsのスペクトルがウルトラブロードバンドな信号ビームと、1030nmで後続のパワー増幅のための>20pJのシードビームの2つの出力です。チタンサファイヤのスペクトルの非線形な広帯域化のための過程は不要です。その結果、最高の安定性と2つの出力ビームの間のタイミングジッターは本質的に低く抑えられます。
1030nmの高出力な励起ビームからSHGを発生させたあと、ウルトラブロードな信号ビームは、広い650nmから1100nmのバンド幅を維持しつつ、2つのパラメトリック増幅ステージに導入されます。この過程は極めて効率的なため、複雑なマルチパス設定は不要です。信号ビームはウルトラショートパルスなため、極めてエネルギーの高いパルスをミラーベースの圧縮器で圧縮することができます。スループットが高く、高次分散にも適合します。その結果、最終段で増幅されたパルスも>300nm(-10dBc)という極めて広いスペクトルバンド幅を維持しています。かつ短パルスで<8fsで、エネルギーは>5μJ、200kHzの繰り返し周波数が得られています。更なる高出力化、短パルス化へのアップグレードが可能です。
システム汎用性とカスタマイゼーション
ユニークな数サイクル仕様に加えて、venteon OPCPAは非常に用途が広く、250 fs パルス幅未満で>25 W (515nm) または>50 W (1030nm) @ 200 kHzの 高い平均出力を持ち、515 nmまたは1030nmでの同期出力を提供できます。広帯域作動に代わる選択肢として、高μJパルスエネルギーを維持しながら、700nmと1000nm間で容易に出力を選択できます。この作動モードでは、利用可能なパルス幅とスペクトル幅をかなりの部分でカスタマイズできます。
515nmあるいは1030nmで出射される追加のレーザーパルスの組み合わせが、ブロードバンドや選択可能な OPCPA出力と共に、515nmあるいは1030nm で出射される追加のレーザーパルスの組み合わせが、ブロードバンドや選択可能なOPCPA出力と共に、UVから中赤外への効率的な周波数変換を可能とし、結果的 にventeon OPCPA を、μJレベルと MHz 繰り返しレートの高出力超短パルスを供給する多機能 な光源としています。から中赤外への効率的な周波数変換を可能とし、結果的にventeon OPCPAを、μJレベルとMHz繰り返しレートの高出力超短パルスを供給する多機能な光源としています。
関係製品
venteon dual | OPCPA増幅過程の理想的なフロントエンドで、他の単独の研究目的にも十分に使用できます。 |
---|---|
venteon pre-amp1 | 低エネルギーパルス(~10pJ)を高い出力レベルの(~1nJ)に増幅するシステム |
venteon pre-amp2 | 繰り返し周波数が80MHz~0.3MHzの間で使用可能です。 |
選択仕様とアップグレード
CEP準備 | venteon OPCPA は、完全CEPロックアンプシステムへの将来のアップグレードの準備ができた状態で購入できます。 このオプションには、CEPLoQ技術を優れた特徴とするfinesse pure CEP励起レーザーも含まれます。 CEPLoQTMは直接に励起レーザーの変調を可能にし、従来の機構と比べ、より早く、安定な応答を可能にしています。 |
---|---|
CEPアップグレード | venteon OPCPAはCEPまたはCEP-Zero安定化の機能を付加できます。 |
システム構成
OPCPAは短期間で開発された技術です。LaserQuantum社はその先端を行こうとしています。LaserQuantum社の使命はより広い分野でこのレーザーが使用できるようにすることであり、多くの研究者と一緒に、研究要請に応えられる製品に作り上げてゆく必要があります。増幅ステージをさらに付加して、より高出力化を図ることができます。そのため光学アライメントで他のレーザービームにアクセスすることができ、またパルスのパラメーターを調整することができます。
OPCPAのワールドリーダーとしてLaserQuantum社は技術的な改善をし続けます。
index
主な特長
- オプティカル・パラメトリック・チャープ・パルス増幅器(OPCPA)
- 数サイクル、<8fs パルス幅
- 高繰り返しレート200kHz – 4MHz
- μJレベルのパルスエネルギー
- オプションでCEP安定化
波長別仕様
モデル | パルスエネルギー | 繰り返し周波数 | 平均出力 | パルス幅 | ノイズ (rms) |
---|---|---|---|---|---|
venteon OPCPA | > 15 µJ | 200 kHz | > 3 W | < 8 fs | < 1 % |
> 3 µJ | 1 MHz | ||||
> 0.75 µJ | 4 MHz |
仕様
venteon OPCPA | |||
---|---|---|---|
パルスエネルギー1,2 | >15 µJ | >3 µJ | >0.75 µJ |
繰り返し周波数3 | 200 kHz | 1 MHz | 4 MHz |
平均出力 | >3 W | ||
パルス幅 (測定値) | <8 fs | ||
スペクトルバンド幅 | >300 nm (@-10 dBc) | ||
ノイズ(RMS) | <1% | ||
電力 | 110 – 230 V 単相 50-60 Hz |
||
追加出力 | 多波長出力として1030nm、515nmも可能 |
※ LaserQuantum社は、継続的に性能改善プログラムを行っており、通達なしに仕様を改善することがあります
1 より高出力の増幅器が開発製品として提案可能
2パルスエネルギーと繰り返し周波数のペアは固定
3他の繰り返し周波数も可能
機械仕様
フェムト秒増幅システム venteon OPCPA ノバンタ社 (NOVANTA)のテクニカルノート
アプリケーション
- 高次高調波発生
- アト秒発生
- XUV分光分析
- 光物質相互作用(COLTRIMS)
- 光電子顕微鏡(PEEM)
本製品に関するお問合せ
フォームが表示されるまでしばらくお待ち下さい。
恐れ入りますが、しばらくお待ちいただいてもフォームが表示されない場合は、こちらまでお問い合わせください。