テクニカルノート

発振における縦モード

2020年 03月03日

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ファブリィ – ペロー共振器の物理的寸法は、結果として生じるビーム特性に若干のさらなる制約を課します。(例えば)632.8 nmでの遷移が鮮明なピークであると一般に信じられておりますが、実際にはガウシアン(ベルの形の)カーブとなっています。(厳密に言えば、それはガウシアンとローレンシアンの組み合わせである「フォークト分配」と呼ばれるものですが、これは上級コース向けの話ですね。ずれはカーブの末端に生じるだけなので、ガウシアンの方がこの議論には十分に近いと思われます。)線状あるいは(ファブリィ – ペロー)のキャビティが強く共鳴するためには、永続的な波形が存在する必要があります。 これが起こるのは、整数の半波長が2つのミラーの間にきちんと収まるときだけです。 このことによって、発振可能な軸モードあるいは縦モードが以下に制限されます。


ここでは:
Lはミラー間の距離(m)です。
Wは発振可能な波長(m)を意味します。
nは桁の大きな整数(632.8 nm辺りのWでL = 0.3メートルの場合、948,000程度)です。
Fは発振可能な周波数(Hz)を意味します。
cは光速(およそ3億メートル / s)です。

レーザーはどの波長でも稼働するわけではなく、この方程式を満たす必要があります。したがって、出力は通常632.8 nmの一つのピークではなく、632.8 nm辺りのc / (2 * L) Hz の間隔を持つ一連のピークとなるでしょう。キャビティが長くなるほどモード間隔は近接してより多くのモードが存在することとなります。なぜなら(各モードの)ゲインは、ピークから離れてもそれほど減らないからです。 例えば、150mmのキャビティ長では、およそ1GHzの縦モード間隔となり、L = 300mmではおよそ500 MHz となります。出力中で最も強い発振線は、発振媒体とミラー反射率の合計ピークの最も近くに存在することになりますが、多くの他のモードも依然として存在します。これをマルチモード発振と呼びます。

(305) バイオリンやピアノの振動している弦を想像してみてください。両端で固定され、ただサイクルの整数倍が弦長に適合する場合にのみ、振動を維持することができます。弦の場合、nは(基本的な)1と2、3、4、5(高調波あるいは倍音)などを取り得ます。 弦の張力と堅さ故に、nとして小さい整数値だけが主要な振幅と共に存在することとなります。He-Neレーザーの場合、選択されたネオン発振線の分布と、波長に関するミラーの反射率機能の形はnが取る値とそれぞれの有効なゲインを決定します。そしてnは1よりずっと大きい値を持つでしょう!

(311) 典型的な HeNe レーザーチューブの場合、nが取りうる値は、1、2、3、4ではなく、948,161、948,162、948,163、948,164のような一連の非常に多数の数を構成します。ファブリィ – ペロー共振器 のモード構造とミラーの反射率カーブによって増殖した励起ネオン発光カーブを示す典型的なゲイン関数は、次のように見えるでしょう。


もしくは、ランダム偏光の He-Neレーザーの縦モードのいくらか美的で楽しい図を御覧ください。

典型的なランダム偏光1mW出力 HeNe レーザーの縦モード(モード1本は0.5mW前後)
典型的なランダム偏光3mW出力 HeNe レーザーの縦モード(モード1本は1.5mW前後)
典型的なランダム偏光8mW出力 He-Ne レーザーの縦モード(モード1本は3mW未満)
典型的なランダム偏光30mW 出力HeNe レーザーの縦モード(モード1本は5mW未満)
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