アプリケーションノート

究極の白色光ホログラフ用レーザー

2018年 11月20日

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1971年に「ホログラム法の発明及び開発」でデニス・ガボールがノーベル賞を受賞した。「ホログラム法の発明及び開発」は1940年代にはすでに果たされてはいたが、レーザーが発明されるずっと前のことだった。1960年のレーザー発明以来、ホログラフィは記録方法として、その後は芸術形態として実用化されている。とりわけ過去5~10年における低コスト・単一縦モードレーザーの出現により、新世代の感光乳剤を用いたホログラフィや波長選択可能な照射光源を使ったホログラフィが実現している。これら3つの要因が組み合わさり、いわゆる「白色光」ホログラフィと呼ばれる再生技術が登場し、セキュリティ対策から記録保存用のアプリケーションに利用されている。

白色光ホログラフィ

単色ホログラフィでは、単色のレーザー光源を用いて物体を照射しホログラムを記録する。理想的には、同様に単色光でホログラムを照射して元の物体の情報を再現させることである。しかし現実には、ホログラムの照射には白熱光源が用いられることが多く、単色でぼやけた3次元像になってしまう。対照的に、白色光ホログラフィでは、通常 青・緑・赤の3色(及び最大5色)の光源が用いられる。新しい感光乳剤に、波長特定のLED光源でホログラムを照射することで高精細でほぼ原形に近い再生像を得ることができるということから、白色光ホログラフィは非常に注目されるようになった。

図1:典型的な白色光ホログラフィのセットアップ

ここで予想されるように、元の像に完全に近い形で記録される情報は、価値の高い製品の情報を記録するという安全面でも用いられ、実際に銀行や製薬業界などのセキュリティ市場において利用されている。セキュリティ市場の他には、古代の歴史における情報を記録保存する分野も進歩しつつある。今や、移動させることができないような古代の工芸品や博物館・美術館でしか見ることのできない貴重な物を、白色光ホログラフィを使って再生させることができる。まさに、ホログラムツアーだ。このような場合、持ち運び可能なホログラムシステムによって、過去の情報を書面化することだってできる。

図2:(左):在ギリシャの「ホログラムによるギリシャ遺跡研究所」で開発された持ち運び可能なホログラフィックシステムの一例。
製品名:「ZZZyclops」(右):「ZZZyclops」を使って記録したホログラムの一例

ホログラフィ用のレーザー

白色光ホログラフィにおいて鮮明で高分解能の再生像を得るために極めて重要となる性能として、波長・コヒーレンス長・波長安定性が挙げられる。白色光ホログラフィでは、何色の光でホログラムが描かれたかで必要な波長が決まる(青457nm,473nm・緑532nm・赤640nm,660nm)。RGB(赤・緑・青)光の出力バランスが、より自然な色合いに繋がり、通常は50mW~100mWのレーザーが用いられる。コヒーレンス長が >100mもあれば、ホログラムの作成はほとんど問題なく行える。(@線幅:<1MHz)。最後に、持ち運び可能なシステムには、レーザーは高堅牢かつ高信頼であることが非常に重要である。Cobolt社独自の製造技術であるHTCureTMによって、レーザーは如何なる条件下でも長年にわたる性能を維持し続ける。

図3:典型的な波長安定性、出力安定性、ノイズ性能(図4のCobolt製・単一周波数レーザーにて観測)
図4:Cobolt製・単一周波数レーザー

結論

近年、白色光ホログラフィはセキュリティや複製の分野で改めて注目を集めている。Cobolt社の04-01及び05-01シリーズ・レーザーの光源は、長いコヒーレンス長、優れた波長安定性、高堅牢性を備えているので、この白色光ホログラフィに非常に適している。

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