テクニカルノート

高速・小型波長可変・全ファイバー・コヒレントラマンイメージング用レーザー光源

2019年 10月01日

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<要旨>

本研究では、光パラメトリック発振器を励起する分散整合したモードロックレーザーをベースとした「コヒーレントラマンイメージング用・高速・波長可変・デュアル出力・全ファイバーレーザー光源」について述べる。出力するポンプ光とストークス光の最大出力は、それぞれ170mW,400mWであり、生成可能なパルス幅は両方とも7ピコ秒である。波長可変機構には機械的遅延ラインは不要で、任意波長の切り替えを5m秒以内で2700cm-1以上に亘ってすべて電子的に行うことができた。コンパクトなセットアップで25m/s2以上の耐衝撃性を有するような信頼性のある動作を実現しており、ゆえに、移動式カートに載せて動作させるのに最適である。このポータブル光源と実験室にある商用の参照システムの両方を用いてマウスと人の皮膚組織のイメージングを行うと、質的に同等の結果が得られ、ポータブル光源がコヒーレントラマン顕微鏡に適していることが確認された。

1. はじめに

コヒーレントラマン散乱(CRS)は、非破壊的・ラベルフリー・高化学選択性での分析が可能であり、それゆえ必要なサンプル前処理が少なくなるため、特に生体の生きたままの状態(in vivo)での研究や画像診断に適している。この手法は、癌診断[1,2]、染色不要の病理組織学[3]、薬剤研究[4]、その他の医学関連分野で使用されるが、複雑な光源が必要とされるためにCRSの診断システムは臨床現場で滅多に見られない。CRS手法に理想的な光源は、同期した2波長のパルス列を出力することができる光源だ。異なる分子振動の共鳴を探針で捉えることができるようにするために、この2波長のパルス列における波数の差は500cm-1~3550cm-1の間で波長可変できる。これらのパルス列はフェムト秒又はピコ秒領域にて発生させることができるが、ピコ秒パルスを発生できることの方が望ましい。というのも、ピコ秒パルスはフェムト秒パルスよりも狭帯域化しているので、コヒーレント反ストークスラマン散乱(CARS)や誘導ラマン散乱(SRS)、さらにはCARSにおけるより弱い非共鳴バックグラウンド[5]を検出するための高いスペクトル選択性が得られるからだ。上記の要件に一致する同期したパルス列は、同期的に励起された光パラメトリック発振器(OPO)[6,7]から生成することができ、実験室での用途に適している。自由空間型OPOシステムは、新鮮なヒト組織を固定した状態で研究[8-12]するために何ヶ所かの臨床現場で用いられてはいるが、術中や臨床で使用するには複雑性や設置面積、医療用フローティングテーブルの必要性といった問題に対処しなければならない。そのため、内視鏡[13]や顕微鏡[14]を含めたコヒーレントラマン散乱(CRS)を臨床に容易に適応できるようにするための測定ができるように、多くの研究が熱心に行われている。König[15]は、臨床環境におけるイメージング手法として、高機動性・自動化CARSトモグラフを発表したが、このCARSトモグラフィでは、必要となる2色のレーザーパルスがSC光を発生させるためにフォトニック結晶ファイバ(PCF)を励起するチタンサファイアレーザーから放射された。しかしながら、SC(スーパーコンティニューム)光を発生させるには、スペクトルパワー密度が低く(<20mW/nm)、波長可変・狭帯域スペクトルフィルタを用いて異なる波長のパルスを抽出する必要がある。従って、スーパーコンティニューム光をベースにした波長可変光源の出力は、通常5mW未満であり[16]、その一方でin vivoイメージングでは出力は、通常最大50mWとなる。さらに、自由空間型ファイバーカップリング及びビーム伝送には、医療用フローティングテーブルから離れて手術を行うために、ビームをアクティブに安定化させる必要があった。

対照的に、全ファイバー型の光源は機械的に安定しており、アライメントや安定化させるための労力はほぼ不要である。ファイバーオプティクスの利点を活かして、Orringerら[12]は、術中の組織学的計測を実現するためにポータブル仕様のカートに収められたCRSの統合型臨床システムを開発した。しかしながら、このシステムにはモード同期したYb(イッテルビウム)添加及びEr(エルビウム)添加ファイバーレーザーが用いられており、ファイバーレーザーの利得帯域幅が制限されているので[17,18]、C-H伸縮領域(2700cm-1~3100cm-1)における振動共鳴の信号のみしか得られなかった。同様の理由で、モード同期したYb(イッテルビウム)添加ファイバーレーザー及びダイオードレーザーをベースにした、最近発表された非実験室用ファイバー型内視鏡CARS分光システムの測定対象も、C-H伸縮領域に制限された[19]。多くの場合、C-H伸縮領域における振動成分からトモグラフィで評価するのに十分なコントラストを得ることができるが、実際にはC-H伸縮領域とは別の領域の振動成分を測定対象とした用途が多い。関連用途には、200cm-1付近における重水素化医薬品のスクリーニング[20]、指紋領域における腫瘍の分類[21]、又は酸化重水素(D2O)を用いたプローブ測定による代謝反応の可視化[22]が含まれる。従って、これらすべての用途では広帯域・波長可変光源が必要となる。

ファイバー型のOPO(FOPO)は、自由空間型OPOよりもはるかに安定しており、四光波混合(FWM)過程を利用して広帯域波長可変性を得ることができる[23-26]。四光波混合(FWM)に必要な位相整合条件が満たされると、それに伴って励起パルスがスペクトル的に高エネルギー側/低エネルギー側へシフトしたアイドラー光に変換されるが、これはファイバーの分散と非線形性の相互作用[27]によって成立する。通常、それにより短波長側の励起波長が出力パルスにおいて長波長側にシフトするように、位相整合曲線が鋭いピークを持つ。波長可変に伴って繰り返し周波数が様々に変動する間、動作させるのに必要な励起モード同期を維持するために、励起レーザーとFOPOの間のタイミング同期を補償する必要がある。これは通常、この2台の共振器のうちの1台における機械的遅延ステージによって実現する[23]。このような自由空間光用の遅延ラインは、外部からの摂動や機械的摩耗が発生しやすいことによってファイバー型システムの安定性を低下させてしまう。さらに、機械的遅延ステージによって、達成可能な波長可変速度が数秒間に制限されてしまう。この時間はCRSにおける通常のデータ取得時間よりも長くなり、マルチカラーイメージングにはマイナスであると見なされている。この問題は、励起レーザーとしてファイバーカップリング・利得スイッチング型レーザーダイオードを使用し、電子的手段だけで励起レーザーの繰り返し周波数を調整することによって、完全統合型ファイバーシステムにて解決できるだろう[28]。ただし、この研究では、四光波混合(FWM)で得た利得スペクトルの位相を固定し、レーザーダイオードの発振波長をフォトニック結晶ファイバ(PCF)のゼロ分散波長付近に固定することでFOPOが指紋領域のみで波長可変するようにした。このような寄与特性を持つ光源はモードロック発振器をベースとしており、40nm程度の波長可変を可能とした。このモードロック発振器は四光波混合(FWM)に対応したフォトニック結晶ファイバ(PCF)を用いてFOPOを同期的に励起する励起光源とし、励起波長のみを波長可変することで指紋領域、サイレント領域、高波数領域という利得帯域幅2700cm-1にわたってシフトできるような鋭いピークを持つ位相整合曲線を示した。しかし、位相整合が鋭いピークを持つ場合、波長可変領域における励起レーザーとFOPO間の繰り返し周波数が全く一致しないということを考慮に入れなければならない。

上記の機械的遅延ラインを用いずに波長可変領域全体にわたって励起レーザーとOPOを同期させるために、特許取得済みの分散のない波長可変機構を導入した。この分散のない波長可変機構は、チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)を介して両方の共振器の分散整合を実現した。チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)は、励起レーザーとFOPOの共振器における異なる分散を補償し、共振器の分散に関連した波長可変を行っている間に生じる励起レーザーにおける繰り返し周波数の変動がそれに対応したFOPOにおける繰り返し周波数の変動と等しくなるようにした。波長可変を行うために励起レーザーに搭載する必要があったのは電子制御・ファイバーカップリング型・波長可変フィルタだけであったため、OPOはすべて融着接続された光ファイバー心線で完全に構成されているのでコンパクトかつ高堅牢性を誇る。下記に、市販されている最先端の実験室用・参照光源と比べた、光源における耐衝撃性能試験の結果と生体医学イメージングの有用性に関する検証結果について述べる。

2. ポータブル・広帯域波長可変・ファイバー型・光パラメトリック発振器

図1に示すように、全ファイバー型システムはYb添加ファイバー発振器をベースとしており、可飽和吸収ミラー(SAM)によるモードロック動作をした。パルス幅は7ピコ秒、出力は約2mWである。カスタムメイドなファイバーカップリング対応・電子制御型・波長可変フィルタを用いて1ミリ秒未満にて1020nm~1060nmの間でパルスの中心波長を全電子制御により波長可変できた。中心波長1040nmにおけるレーザーシステムの繰り返し周波数は40.5MHzであった。特に選んだチャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)は、発振器の分散と後続のFOPOの分散とを整合させたのと同時に、励起発振器の「アウトカプラー」(25%の伝送)として機能した。前置増幅後、励起パルスを光源とするダブルクラッドのYb添加ファイバーをベースにした2台の電力増幅器で十分なパルスエネルギーを生成した。その結果、1つのアームで単一共振型FOPOを励起し、コヒーレントラマン散乱(CRS)におけるストークスとしてアプリケーション用に2つ目のアームから増幅された励起パルスを出力した。この励起パルスの出力は約400mW、パルス幅は7ピコ秒(図2のa参照)、スペクトル幅は約0.6nmであった。

図1:実験の概略図。
SAM:可飽和吸収ミラー; Yb3+:イッテルビウム添加ファイバー; CFBG:チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング;
DC-Yb3:ダブルクラッドYb添加ファイバー; SMF:シングルモードファイバー; PCF:フォトニック結晶ファイバー
縦軸:規格化|自己相関
横軸:時間(ピコ秒)
図2:(a) 励起パルス及び信号パルスにおける測定された強度自己相関(IAC)トレース。半値全幅は常に7ピコ秒であった。
縦軸:線形予測 パワースペクトル密度(任意単位)
波長(nm)
図2:(b) 791.5nmにおける信号パルスの典型的な測定スペクトル

FOPOの線形共振器は、ファイバ再帰反射器と研磨が施された反射率 約4%のFC/PCコネクタとの間に配置された50cm長のフォトニック結晶ファイバー(NKT Photonics社製 LMA-PM-5)及び155m長のシングルモードファイバー(Nufern社製 PM780-HP)によって形成された。その共振器長に従ってFOPOの本来の繰り返し周波数は657kHzであったが、出力信号パルスの繰り返し周波数は励起パルスの繰り返し周波数によってのみ決定され、その値である40.5MHzと等しくなった。つまり、各時点で多数の信号パルスが励起パルスの時間間隔と等しい時間間隔でOPO共振器内を循環していた。従って、高調波モード同期[29]の効果と同様に、OPOを40.5MHzのときに高調波励起した。特に長距離でのファイバー伝送を実現するファイバー共振器を選び、共振器内に狭帯域の分散フィルタを挿入した[28,30]。これは、ファイバでの分散により、フィードバック信号のパルスが一時的に引き伸ばされ、循環している信号パルスにおける狭帯域のスペクトル部分のみが隣り合う励起パルスと重なり、増幅されたということだ。この分散フィルタリングによって、信号パルスにおける半値全幅(FWHM)帯域幅が約12cm-1まで狭帯域化した(図2のb参照)。これは、選択性の高いコヒーレントラマン散乱(CRS)に適しており、液体中における典型的な振動線幅と一致する。比較のために、ファイバー長を5mに短くすると(本来の繰り返し周波数である40MHzに対応)、それ以外では変化のないFOPOにおいて、出力パラメータを他に大幅に変更することなく、分散フィルタを用いてより広帯域に補償ができ、スペクトル帯域幅は31cm-1となる。

縦軸:信号波長(nm)/ 相対波数(cm-1
横軸:励起波長(nm)
図3:(a) 励起波長の関数として信号パルスを発生させるための半値全幅の最大利得を表すスペクトルの位置。左の縦軸は信号波長を示し、右の縦軸は信号パルスと励起パルス間の相対的な波数を示す。
縦軸:繰り返し周波数(MHz)
横軸:励起波長(nm)
図3:(b) FOPOの繰り返し周波数(青線)、CFBGを用いた励起レーザーの繰り返し周波数(黒色の一点鎖線)、CFBGを用いていない励起レーザーの繰り返し周波数(赤色の破線)

チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)を用いていない励起レーザー
チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)を用いた励起レーザー
FOPO:ファイバー型・光パラメトリック発振器

図3 (a)は、フォトニック結晶ファイバ(PCF)の位相整合曲線であり、励起波長を1020nmから1060nmに波長可変することで、共鳴する信号パルスを発生させる四光波混合の利得を750nmから980nmへシフトさせることができ、その結果、570cm-1から3300cm-1の間で励起パルスと信号パルスにおける波長可変のエネルギー差が生じることを示している。図3 (b)で示すように、励起パルスと信号パルスにおけるこのカップリングした波長可変の過程で、FOPOの繰り返し周波数は127kHzまで変化したが、それに対し、チャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)を用いていない励起発振器の繰り返し周波数は7kHzまでしか変化しなかった。波長を可変させる間に同期励起を維持するため、自由空間光用の遅延ラインでこの不整合を補償する場合、励起レーザー又はFOPOのどちらかの光路長を最大2cmに変更する必要があった。前述したように、このような遅延ラインやそれに関連のある自由空間光用のファイバーカップリングは、外部からの摂動によるミスアライメントの影響を受け易かった。そのため、図3 (b)にて赤色の破線で示すように、特別にチャープしたファイバー・ブラッグ・グレーティング(FBG)を用いて、励起パルスの繰り返し周波数の変動とそれに関連するFOPOにおける共鳴する信号パルスの繰り返し周波数の変動とを一致させた。このように、励起パルスと信号パルスは波長可変領域全体にわたって本質的に同期性を維持したままであり、光信号を波長可変するためにFOPO又は励起共振器の光路長を機械的に変化させる必要はなかった。さらなる利点として、機械的慣性による波長可変速度の制限はなくなったが、セトリングタイムが約5m秒であることによって、新たな波長でFOPOの安定化を図る必要があった。その結果、最大2700cm-1の掃引幅とは関係なく、波長掃引時間は5m秒というこれまでにない波長可変速度が実現した。

図4:波長可変領域において測定された信号光の強度

図4は、波長可変領域全体にわたる信号パルスの最小出力は130mWであったことを示している。出力された信号パルスのFWHMの幅を測定したところ、波長可変領域全体において7ピコ秒であった。図2 (a)は、サンプルの自己相関トレースであり、3次分散及びファイバー共振器における非線形効果が生じたことを表す小さなショルダーの形をした「マイナーショルダー」という波形の変化が観測されたことを明らかにしている。このわずかな時間的波形の歪みにもかかわらず、信号パルスのエネルギーの92%が励起パルスのエネルギーと重なった。これは、信号パルスと励起パルスが時間的に重なりをもつという点でよく一致したことを意味する。コヒーレントラマン散乱(CRS)イメージングでは、通常、強度の強い信号を生成するために約3ピコ秒という より短い時間幅をもつパルスを用いるが[31]、7ピコ秒幅のパルスを用いると最大15Hzのフレームレートで生体深部を生きたままの状態(in vivo)で画像診断できることが分かっている[6]。従って、本研究では7ピコ秒のパルス幅を選択した。追加される可能性のある光伝送ファイバー又は内視鏡においてと同様に使用する光源において、強度の強い信号の生成と非線形歪みの低減がトレードオフの関係にあることを示すのに便利であるからだ。我々は、一般化した非線形シュレディンガー方程式に基づく数値モデリングにより、達成可能なスペクトル分解能を大幅に低下させることなく、最大50mWの平均出力をもつ光源の出力パルスを2m長のシングルモード・大モード面積(LMA)ファイバーに入射して伝送できることを確認した。より高い出力を得るには、カゴメ格子型の中空コアファイバーの使用をお勧めする[13]

コヒーレントラマン散乱(CRS)での測定に際して機動性に優れた動作を実現するため、我々は50 x 40 x 15cm3のコンパクトな設置面積を持つポータブル型・受動冷却の筐体に光源を取り付けた。電子機器及び励起ダイオードの冷却は、分離した標準サイズの19インチラックマウント筐体に搭載したシングル仕様のCPUファンによって行った。この光源が非定常状態にある場合の適用性を実証するために、シンプルな実験台の上に上記ポータブル型の筐体を載せ、輸送や取扱中に生じる衝撃に対する動作の評価を行った。図5は、3軸加速度計で測定した実験台に発生した加速度とフォトダイオード(ローパスフィルターで500kHz以上の周波数成分を減衰)で同時に測定したFOPOの出力を示す。通常の歩行時の速度で、軽く実験台を押したり壁にぶつけた際に発生した加速度が最大25m/s2のときの衝撃を受けても、出力の変動はたったの10%であった。摂動が加わった直後、FOPOは本来の元の状態に戻り、多少の不注意な取り扱いが行われた後でも動作することを確認した。廊下にて実験台を任意の位置に動かすと、加速度が最大1m/s2の振動が発生し、測定された出力のノイズレベルは1%以下となった。ミュンスター大学(ドイツ)-ウェルマン光医学研究所(米国・ボストン)間を車や飛行機で何千キロにわたって輸送をした後でも、再調整や微調整を必要とせずに、レーザーシステムがすぐに測定できる状態にあったことから、実環境下におけるレーザーシステムの耐衝撃性とターンキー操作も実証された。この高信頼性の性能とコンパクトな設置面積により、術中超音波用装置や麻酔器械台のような機動性に優れた実験台にシステムを容易に組み込むことができる。レーザー光源をコンピューターにて制御し、光ファイバーでレーザーパルスを顕微鏡へ伝送できることで、操作するのに技術的な専門知識は必要なく、このシステムがレーザー実験室以外の場所におけるCRSイメージング技術の確立に向けた重要な1歩となると言える。

縦軸:パワー(任意単位)加速度(m/s2)
横軸:時間(秒)
Impacts:衝撃 / Driving:駆動
図5:実験台に載せた光源のストレステストの結果。下の図は、実験台に発生した加速度で、実験台が受けた衝撃と実験台が移動することにより生じる振動とに分けたものである。上の図は、同時に測定された光源の出力信号のパワーを示す。

3. 方法

生物医学関連のイメージング用としての光源を発表する際の最初のデモンストレーションで、我々はヒト皮膚及び動物皮膚における真皮構造を観察するCARS顕微鏡法のための光源を用いた。CARS顕微鏡法は、皮膚の状態の変化[33,34]や薬剤のスクリーニング[35,36]、癌診断[8,37,38]などの皮膚科学の研究[32]に一般的に用いられる。実施されたイメージングの発表は、励起パルス(7ピコ秒幅)及び信号パルス(3ピコ秒幅)、低出力(70mW)発振のFOPOの暫定版を用いて行った。

3.1. 顕微鏡法

FOPOから出力された信号パルス(780nmから980nmへ波長可変)は励起パルスとして使用し、励起レーザーから増幅されたパルス(1020nm~1060nmの間で波長可変)はCARS顕微鏡法のためのストークスパルスとして使用した。励起パルス及びストークスパルスを空間的かつ時間的に重ね、テレスコープを使用して2つのビーム径を拡大し、最終的に市販されている倒立顕微鏡(日本・オリンパス社製「IX-81」)に導入した。この倒立顕微鏡は、共焦点レーザー走査型顕微鏡(日本・オリンパス社製「FV1000」)に組み合わせたものである。CARS顕微鏡法は、重なった状態の励起パルスとストークスパルスを顕微鏡の20倍対物レンズ(開口数 0.75, 日本、オリンパス社製「UPLSAPO20X」)の後焦点面に結像させることによって行った。レーザー出力は、焦点における励起ビームとストークスビームの平均出力が15mWになるように調整した。反ストークス信号光は逆方向(後ろ方向)に集光させ、ショートパスダイクロイックミラー(米国 バーモント州・クロマテクノロジー社製「750dcxr」)及び半値全幅60nmのバンドパスフィルター(中心波長 650nm, 米国 ニューヨーク州・セムロック社製「FF01-650/60-25」)を用いて励起ビーム及びストークスビームから分離した。さらに、アナログ信号を検出するために高周波増幅器(ドイツ・Femto社製「HCA-400k-50M」)で光電子を増幅した印加電圧0.7kVの光電子増倍管(フォトマル, PMT)(日本 浜松ホトニクス社製「H7422PA-50」)に反ストークス信号光を入射させた。ビームのスキャニングや画像の取得には、市販されているオリンパス社製Fluoviewシリーズの「FV10-ASW」ソフトウェアを使用した。512 x 512ピクセルの画像は、1フレームあたり平均4回のカルマン渦、4 μ秒の1ピクセルあたり電子ビームの滞在時間(pixel dwell time)で取得した。さらに、対物レンズをZ軸方向に1μm間隔で動かして連続的にフレーム画像を取得することで3次元画像を得て、オープンソースパッケージ「Fiji」[39]で画像の解析を行った。ノイズ除去には、しみ抜きフィルタを用いて各ピクセルをそのピクセルの近傍3 x 3ピクセルの中央値に置き換え、すべての画像に適用した。マルチスペクトル画像を疑似カラー表示し、画像解析ソフト「Fiji」における「マージカラーチャンネル」のツールで異なるスペクトル成分を重ね合わせて表示した。時間ごとに色分けした機能を介したICE(In Circuit Emulator)のルックアップテーブル(LUT:色対応表)を用いて連続して取得した画像を色分けすることで、ボリュームデータ(3次元立体画像)を2次元画像に投影した。

3.2. 生物組織試料の準備

ヒト組織の試料は、MGH(米国マサチューセッツ総合病院)で規定されたプロトコル2017P002396に基づき、個人識別不能化され適用免除に該当する廃棄された顔の皮膚組織から得た。得られた組織ブロックは、最適切断温度の媒体に包埋し、ミクロトームを用いて30 μmの厚さに薄く切断した。次に、ヒト組織を顕微鏡用のスライドガラス(ピンク研磨)に置き、カバーガラスなしで直接画像化した。マウス組織の試料は、MGH(米国マサチューセッツ総合病院)で規定されたプロトコル2017N000225に基づき、マウスを犠牲死させ廃棄されたホモ個体(nu/nu)のヌードマウスから得た。マウスの耳を優しく削り取り、PBS(リン酸緩衝液)に浸したレンズペーパーで拭き取った。次に、切除した耳をガラス底培養皿(MatTek社製「P35G-0-14-C」)にそのまま置き、又は5 μLのDMSO(ジメチルスルホキシド)を表面に加え、すぐにイメージングした。イメージング用のコロイド溶液は、市販のオリーブオイルと重水素化されたジメチルスルホキシド(米国・マサチューセッツ, ケンブリッジアイソトープ社試薬 品番:DLM-10-10×0.75)から作成した。また、市販のルキソリチニブを粉末状にして直接顕微鏡用のスライドガラスに置き、その上にカバーガラスを載せてイメージングを行った。

4. 顕微鏡法の結果及び議論

4.1. 生体組織のEx vivo(生体外)光トモグラフィー計測及び市販のシステムとの比較

医療分野に適したケミカルコントラスト及びZ軸方向の光学断層像の機能を実証するために、ヌードマウスから取得した、ヒト皮膚に類似した真皮の特徴をいくつか含むマウスの耳の組織をex vivoにて画像化した。連続して得たXY平面は、脂質分子のCH2対称伸縮振動に帰属するラマンシフト2845cm-1のCARS顕微鏡法で視覚化した。ファイバー型のOPO(FOPO)で得られた結果を評価するため、フェムト秒発振器と光パラメトリック増幅による周波数可変モジュールを装備した参照光源(米国 カリフォルニア州・Spectra-Physics社製「Insight DS+」)を用いて、同様の手順(詳細は本論文の第3章参照)で同じ関心領域(ROI)のイメージングを行った。このデュアル出力(2波長)の参照光源から発生されたパルスは、パルス幅が約100~200フェムト秒・繰り返し周波数が80MHzであった。参照光源の出力に関して、1つは1041nmに波長固定・ストークスビームとして使用し、もう1つは803nmに波長設定・2845cm-1のCH2対称伸縮における振動特性に一致させた。フェムト秒パルス出力・励起光源の方の帯域幅(約145cm-1, つまり8nm)は、ハイパースペクトルイメージングにて多数のラマン共鳴の情報をスペクトル分解するには広過ぎたが、フェムト秒パルスは広帯域スペクトルのC-H伸縮領域からの信号を得るのに適していた。フェムト秒光源の特徴となる高いピークパワーを活かして高非線形信号を生成することができるので、参照光源に代表されるフェムト秒光源は、一般的に非標識(ラベルフリー)の形態学的イメージングに用いられる。強度の強い信号を生成し高いスペクトル分解能を得られるかという点で、参照光源と提示された狭帯域ピコ秒システムの間のこの機能性の違いにより、画像が有する定量的情報が本質的に異なってしまう。従って、比較は定量的に有意ではないが、同じ視野から参照光源を用いて撮影した画像は、正解データ(ground truth)として機能し、予想される形態画像の内容、すなわち脂腺、脂肪細胞、皮下脂肪を示す。

図6は、(a) FOPO光源 及び (b) 参照光源を用いて画像化した皮膚表面から約30μm深部の関心領域を示している。どちらの画像においても、皮脂の分泌顆粒が蓄積した、脂質に富んだ脂腺細胞(sebocytes)から構成されている脂腺をはっきりと区別することができ、(暗調の)核とともに個々の脂腺細胞の境界が明確に定義されている。腺の中心部(水色で表示)で、成熟した脂腺細胞によって分泌された個々の皮脂の分泌顆粒を観察できる。図6 (a) の脂質に富んだ脂腺の領域において、信号対バックグラウンド強度比(SB比)が約2倍高いのは、FOPOの励起光がより狭帯域化(約12cm-1)したため、非共鳴信号の寄与が減少した結果である。図6は、さらに、(C) FOPO光源 及び (d) 参照光源を用いて表面から約30~60μm深部から取得した耳の皮膚組織の断層写真を色分けして示している。上記のように、ポータブル型FOPOを用いて得られた画像内容は、固定型の参照光源を用いて得られた画像内容と同等である。皮膚表面の下の脂腺(青色表示)の下は、真皮脂肪細胞(赤紫色表示)、最下層は皮下組織層(赤色表示)である。図6 (d) の画像において、画像のコントラストを高効率で低減させている理由となる光の散乱の程度(ヘイズ)が均一なのは、FOPOと比べて参照光源からの励起光の帯域幅が広帯域化した結果、非共鳴バックグラウンドの強度が大きくなったことに起因していた。毛嚢脂腺(図6(a)参照)の特徴と同様にこれらの真皮構造(図6(c)参照)をスペクトル分解することは、皮膚科学(例えば、病気や治療[40,41]によって影響を受けるような全分泌している間の動的変化の観察)を研究する上で重要な要素であり、また、これらをスペクトル分解することで、ファイバー型の光源が最先端のレーザー光源に匹敵するということも確認された。

図6:ex vivo(生体外)イメージングした新鮮なマウスの耳の組織の3Dボリュームデータ(容積画像)を色深度で投影したもの。振動共鳴角周波数(Ω)= 2845cm-1におけるCARSイメージで、画像のコントラストを形成する脂質分子を表している。深度データをもとに色分け表示された各画像のスケールバーは、それぞれ画像の下に表示されており、その基準点は0μmにおける皮膚表面である。その結果、ファイバー型光源(a, c)及び 参照光源(b, d)を用いて、容積画像を得ることができた。

(a, b):脂質に富んだ脂腺
(c, d):脂腺から脂肪細胞までの皮膚構造、及び 皮下脂肪

フェムト秒参照光源を励起光源に使用して得た広帯域スペクトルによって、全体的により高輝度の光を出力することができるが、画像のコントラストは低くなる。なぜなら、(b)及び(d)にある非共鳴信号の寄与が大きくなるからである。

4.2. スペクトル分解によるコヒーレントラマン分光イメージング

高信頼性及びシンプルさを兼ね備えているのはもちろん、ファイバー型光源をコヒーレントラマン散乱(CRS)に用いる大きな魅力は、自動計測型の高速データ収集と広帯域での波長可変が可能だということだ。急速に進化している試料の視覚化や化学的な特異性をもつ生きた生物の生検に対応するには、ビデオレートのハイパースペクトルイメージングが必要である。しかしながら、従来のレーザーシステムでは波長掃引幅の制限があり(掃引幅ごとの波長可変速度が1秒以上かかった)、ハイパースペクトルイメージングにおけるフレームレートを1 Hz未満に制限してしまう。その結果、被写体ぶれが生じ、高解像度の画像を得ることができなくなる。読み出し時間に比べて無視できる程度に短い波長可変時間が必要となる。まず、ハイパースペクトルイメージングでの評価にFOPOが適していることを明らかにするために、我々は、低消費電力で、かつ信号の相対遅延を5ミリ秒以内に調整することなく、CH2伸縮振動とCH3伸縮振動間にてCARSで用いられる励起波長の切り替えを行うことで、ヒト皮膚組織の薄切切片における脂質とタンパク質の分布を測定した。この波長可変速度では、100 fps(フレーム/秒)の速度でイメージングを行い波長可変とデータ取得を同じ速さで行うと想定すると、1秒ごとに最大100点(波数)を選択的に得ることができる共鳴ラマン分光でのイメージングが可能となる。ここで紹介するイメージング技術に関するセッションでは、ヒト皮膚組織を表皮から真皮までの深さ1mmの範囲で30 μmの厚みで垂直方向に切断した。図7は、厚み30 μmの皮膚切片から取得したヒトの脂腺の断面像である。FOPOから得られた励起パルスとストークスパルスにより、CH2(図7(a)参照)及びCH3(図7(b)参照)伸縮振動の成分の分布をそれぞれ別々にイメージングすることができた。脂腺の中心は脂質に富んだ脂腺細胞で満たされているのがわかるが、脂腺の周辺は主に前脂肪細胞・上皮細胞・コラーゲン線維などの構造タンパク質で構成されている。ここで示されたマルチスペクトルデータの取得は、可動部品を使用したり温度変化を考慮したりせずに、FOPOで高速・完全電子制御の波長可変をすることで容易に行うことができた。

図7:厚さ30 μmで薄切した皮膚組織切片からのヒト脂腺の画像
(a):2845cm-1(CH2対称振動)の波長可変域で得られたCARS画像
(b):2934cm-1(CH3非対称振動)の波長可変域で得られたCARS画像
(c):上記(a)と(b)の2色の画像を統合したもの。脂質(緑/黄色)及びタンパク質(橙/赤色)の分布が不均質であることを明らかにしている。

このシステム(FOPO)が、CH伸縮領域外でもイメージング装置としての機能性に優れていることを明らかにするため、我々はCARS顕微鏡の光源にFOPOを用いて、溶液とマウスの耳組織の両方における脂質と重水素化合物/ジメチルスルホキシド(dDMSO)の分布のイメージングを行った。対象となる2130cm-1(CD伸縮振動)と2845cm-1(CH2伸縮振動)への励起波長の切り替えを高速で行うことで、相対的に信号を遅延させる必要がなく、脂質のコロイド混合液(青色/図8(b)参照)におけるdDMSO滴を個々にイメージングすることができた。1%以下のRMS値における励起パルスとストークスパルスのパルス間振幅変動が低いことにより、dDMSOの均質的な関心領域(ROI)で1600以上のSN比を達成した。図9 (a)は、生体医学イメージングの関連画像で、ex vivo(生体外)でマウスの耳組織に用いたdDMSOの分布を示す。ここで、dDMSO(2130cm-1, CD伸縮振動)が皮膚表面から浸透し、真皮乳頭(赤色表示)内のヒダと隣接する皮下脂肪(2845cm-1, CH2伸縮振動, 青色表示)に貯蔵していく様子を皮膚組織の約60μm深部から平面的に観察した。図9 (b)は、市販の化学療法薬であるルキソリチニブの結晶構造解析においてCN(2250cm-1, 黄色表示)結合とCH(2845cm-1, 青色表示)結合が共局在している様子である。FOPOが、特定の伸縮振動領域への波長可変を選択的に行うことができることを実証している。脂質と重水素化した成分を高い特異性で区別することは、創薬スクリーニング[20]や生物の代謝変動のイメージング[22]といった、いくつかの生物医学研究において重要であり、これまでの完全ファイバー型・可動式システムでは表示することができなかった。

図8:dDMSO及びオリーブオイルを混ぜたコロイド混合液の画像
(a):2130cm-1(CD対称振動)の波長可変域で得られたCARS画像
(b):2845cm-1(CH2対称振動)の波長可変域で得られたCARS画像
(c):上記(a)と(b)の2色の画像を統合したもの。脂質及び重水素化したDMSOの分布を分離して観察できる。
図9:FOPOが、ラマンスペクトルにおける高波数領域とサイレント領域間で選択的に波長可変を行っている様子の画像
(a):ヌードマウスの耳組織にdDMSOを加えた後に、重水素化したDMSOに由来する2130cm-1の伸縮振動(CD対称振動, 赤色表示)及び皮下脂肪に由来する2845cm-1の伸縮振動(CH2対称振動, 青色表示)の波長可変域で得られた2色統合のCARS画像。
(b):2250cm-1(CN伸縮, 黄色表示)及び2845cm-1(CH2対称伸縮, 青色表示)の波長可変域で得られた画像をルキソリチニブ粉末で2色に統合したもの。

5. まとめ

要約すると、5ミリ秒以内に2700cm-1以上にわたって波長可変を行うことができる完全ファイバー型のレーザー光源は、コヒーレントラマン散乱顕微鏡に非常に適しているということだ。従来型のファイバー型光パラメトリック発振器と比較して、このFOPOシステムは約40 MHzという高繰り返し周波数で動作するので高速イメージングを実現している。ストークス光と励起光のパルス幅は同じ7ピコ秒であり、平均出力はストークス光は最大400 mW、励起光は最大170mWである。高速波長可変フィルターと出力用のカプラとして特化したチャープ・ファイバー・ブラッグ・グレーティング(CFBG)(両方ともOPOを励起光源とするマスターレーザー内に搭載)をベースにした新しいタイプのOPO用の光源で、広帯域・高速波長可変性を達成した。機械的遅延ラインを用いるなどFOPOを変化させることなく、マスターレーザーと光パラメトリック発振器の両方の発振器が波長可変領域全体にわたって同期性を維持するように、ファイバー・ブラッグ・グレーティング(FBG)によりマスターレーザーと光パラメトリック発振器の分散を整合し、マスターレーザーにおける繰り返し周波数の変動とそれに関連したFOPOにおける共鳴する信号パルスの繰り返し周波数の変動とを一致させた。これにより、完全な融着接続の光ファイバーを用いた光学素子から光源を集めることができ、設置面積が50 x 40 x 15 cm3のコンパクトな筐体にFOPOシステム全体をきっちりと収めることができる。自由空間光用の光学素子及び自由空間光の伝播路がないことで、物理的な力による障害が最小限に抑えられ、最大25 m/s2の機械的な加速度下であっても動作することができる。レーザー動作の堅牢性を考慮に入れると、医療現場や診療所、手術室などの厳しい環境でもファイバー型のレーザー光源の今後の適用性が期待できる。さらに、ターンキー操作と小さな設置面積は、ライフサイエンスにおける実用的なアプリケーションに対応するための持ち運びできる移動カート型システムを構築するのに重要なポイントである。今回、ファイバー型レーザー光源が、最先端の参照光源と比較して最大2倍の速さで波長可変を行い、高空間分解能と高スペクトル分解能での化学選択的・ラベルフリーCARSイメージングを実現することができたということを検証することで、さらなるファイバー型光源の可能性を広げることができる。今後、我々は、誘導ラマン散乱顕微鏡を用いたアプリケーションに向けた光源におけるノイズ性能の特性評価を行う。

要するに、本論文で示したFOPOシステムは、医薬品や化粧品の研究(安全性評価)におけるin vivo調査や臨床的な仮想生検を可能にする技術を有している。この光源は、臨床現場でコヒーレントラマン散乱イメージングを行うのに非常に重要な要素になると同時に、標準実験室で通常行われているコヒーレントラマンイメージングをさらに向上させるのである。

著者
Maximilian Brinkmann 1,2,5、Alexander Fast 3,5、Tim Hellwig 1,2
Isaac Pence 3、Conor L. Evans 3、Carsten Fallnich 1,4

1. 応用物理学会(ドイツ、ミュンスター)
2. Refined Laser Systems社(ドイツ、ミュンスター)
3. ウェルマン光医学センター(米国、ボストン、マサチューセッツ総合病院)
4. エクセレンス・クラスター/先端研究施設「Cells in Motion (CiM)」(ドイツ、ミュンスター大学)
5. 筆頭著者

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