深部まで“シグナルが落ちない”920nm高出力レーザーの実力|Spark Lasers社 DIADEM 920nm
2025年 05月07日
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🧠 深部観察で“もう少し光がほしい”と感じたら
2光子顕微鏡を用いた神経科学研究では、脳深部(500~800µm超)における
蛍光シグナルの低下が、観察精度の限界となることがあります。
- 「スピニングディスク型(ニポウディスク式)2光子励起顕微鏡では、
1発当たりのパルスエネルギーが足りない」 - 「多視野同時観察で出力が足りない」
- 「高NA対物レンズだと励起が不安定」
- 「刺激と観察を同時に行うとシグナルが落ちる」
こうした場面で威力を発揮するのが、
DIADEM 920のような高エネルギー × 高ピークパワーのフェムト秒レーザーです。
🧠 DIADEM 920は2光子励起に最適化された専用モデル
Spark Lasers社のDIADEM 920は、
神経科学 × 2光子顕微鏡に特化した920nm固定波長のフェムト秒ファイバーレーザーです。
- 波長:920nm
- 平均出力:最大4W
- パルス幅:<300fs
- パルスエネルギー:最大1µJ(〜4 MHz動作時)
- 繰返し周波数:0〜40 MHz(ソフト制御で可変)
- 空冷設計・19インチラック制御ユニット
- PC制御・GDD補償機能(最大−300,000 fs²)を標準搭載
- AOM搭載で1MHz以上の高速変調に対応
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🧠 シグナルを“深く・強く・正確に”得るための設計
DIADEM 920は、高エネルギー(最大1µJ)を活かして、
多焦点観察や深部励起でも十分なシグナル強度を維持可能です。
さらに、オンザフライで繰返し周波数を変更できるため、観察対象や撮像条件に応じた最適設定が可能。
また、パルス幅補償(GDD)機能により、対物レンズや光学系の分散を事前に補正し、
最短パルスによる最大ピークパワーを維持して励起効率を高めます。
🧠 光刺激・マルチプレーンにも柔軟対応
- マルチスポット励起:1µJパルスにより、2点以上にビームを分割しても出力を確保
- 高速変調:AOM内蔵により1MHz以上のゲーティングが可能。刺激タイミング制御にも対応
- シンク入力・出力搭載:TTLトリガーや同期制御により、顕微鏡・スキャナーとの統合が容易
このように、刺激+観察の複合系でもDIADEM 920は高い自由度を発揮します。
🧠 コンパクト × 空冷。日常的に使いやすい光源
DIADEM 920は、制御ユニット込みでも13kg・空冷・低消費電力(250W以下)というコンパクト構成。
チラーや水冷設備が不要で、顕微鏡横への常設設置も容易です。
研究室・共用施設どちらでも、“日常使いできる920nm高出力光源”として導入しやすい仕様になっています。
🧠 2光子観察の「もう一段上」へ進みたい方に
- GCaMPやRhod系蛍光でより深部までシグナルが欲しい
- マルチスポット・多視野観察で出力が落ちるのを避けたい
- 光刺激との併用でビーム制御したい
そんな実験設計を考えているなら、DIADEM 920はその次の選択肢です。
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