ガラス内部に構造を刻む~2 µm帯フェムト秒レーザーによる非破壊・高精度の体積改質加工|RayVen社 RayVen-L
2025年 05月19日
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✨ ガラス内部に“加工する”難しさとは?
ガラスや石英などの透明材料は、光学部品やバイオデバイス、マイクロ流体チップなどの製造に広く使用されています。
しかし、こうした材料に内部構造や体積改質を加える加工は非常に難易度が高く、
クラック・膨張・表面損傷が発生しやすいのが現実です。
従来のレーザーや機械加工では対応できないこの課題を、
RayVen社の2 µm帯フェムト秒レーザー「RayVen-L」が解決します。
内部のみを選択的に改質し、表面を傷つけない新しい体積加工技術が今、実現可能になっています。
✨ 「焦点だけに作用」する、非線形吸収による内部改質
RayVen-Lは2085 nmの波長を持ち、ガラス表面では透過しつつ、
レーザーの焦点位置にだけエネルギーを集中させることができます。
さらに、750 fsの超短パルスによる多光子吸収現象を利用することで、
材料の体積内部でだけ屈折率の改質や微細な構造形成が可能です。
表面に影響を与えず、内部にだけ“書き込む”という、非破壊・高精度の3D加工が、1台のレーザーで実現できます。
✨ 主な特長(仕様一覧)
- 波長:2085 nm(赤外透過・焦点吸収に最適)
- パルス幅:750 fs(フェムト秒領域)
- パルスエネルギー:最大1 mJ(体積改質に十分)
- 繰り返し周波数:10–100 kHz(可変)
- 平均出力:最大10 W
- ビーム品質:M² < 1.2(高精度焦点制御)
- 出力安定性:0.35%以下(RMS)
- 冷却方式:水冷式、誤調整不要設計
◎製品の詳細仕様はこちら
✨ 応用事例:高純度石英ガラスにおける内部改質
RayVen-Lは、厚さ6.35 mmの高純度石英ガラス(例:Corning 7979など)に対し、
クラックのない均一な内部改質を実現。
微小導波路の形成や、3Dホログラム生成、バイオチップ内部の流路設計など、内部構造の直接書き込みが可能です。
従来では複数工程が必要だった複雑形状も、1パスで内部に刻めます。
✨ 透明材料加工で求められる「非熱・高安定」の要素
RayVen-Lの超短パルス×赤外波長という組み合わせにより、
熱膨張・表面ダメージ・微小クラックのない改質が可能になります。
また、水冷式・堅牢設計により、24時間連続加工でも出力変動0.35%以内を維持し、
研究開発から生産プロセスへのスケールアップも容易です。
✨ ガラスを“壊さずに変える”加工技術をお探しの方へ
「ガラスに内部構造を形成したい」「表面を壊さずに加工したい」
そんな要求に応えるのが、RayVen-Lの2 µm帯フェムト秒レーザーです。
透明材料内部に“見えない加工”を施す技術を導入して、製品開発を次のステージへ進めてみませんか?
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