わずか数波長でも高精度な分散測定を実現 ― Metricon 2010/Mの少数波長フィッティング技術とは?|Metricon社 プリズムカプラー

2025年 09月03日

🔍 なぜ分散が重要視されるのか?

光が物質中を通るとき、屈折率は波長によって異なります。
これを「分散」と呼び、色収差の補正や導波路設計、非線形光学応答など、光学設計において極めて重要な役割を果たします。
とくにGaN、フォトニックポリマー、液晶、各種光学ガラスといった材料は、波長特性への感度が高く、分散特性の正確な把握が製品性能・信頼性に直結します。

🔍 最大5波長で精度を極める、Metriconの分散測定法

Metricon Model 2010/Mは、最大5つのレーザー波長(例:405nm、633nm、980nm、1310nm、1550nm)を用いた屈折率測定が可能です。
得られた複数のデータポイントをCauchy近似や独自フィッティングアルゴリズムで補完し、広範囲な波長域にわたる“分散曲線”を再構成。
たった3波長でも±0.00005という極めて高い精度を実現し、連続スペクトル測定に匹敵するスムーズな分散プロファイルが得られます。

🔍 ±0.00025以内の精密な分散曲線を再現

Metricon独自のアルゴリズムにより、透明材料(n ≦ 2.0)での分散曲線再現誤差は±0.00025以下に収まります。
この精度は、分光エリプソメトリにも迫るもので、SchottやOharaなどの市販ガラスとの比較においても高い一致性が実証されています。

🔍 Abbe数も自動計算で瞬時に取得

可視領域にレーザー波長を3点(例:450nm、550nm、633nm)配置するだけで、Metriconソフトウェアが自動的にAbbe数を算出。
色収差補正や材料選定に欠かせないパラメータを、非破壊・短時間で取得可能です。
レーザー波長の切り替えは30秒以内で完了し、必要に応じて柔軟に構成を変更できます。

🔍 開発から品質保証まで支える応用範囲

この高精度な分散測定機能は、

  • 研究開発フェーズの材料評価
  • 製造時のロット間ばらつきチェック
  • 異種材料間の屈折率マッチング設計

など、さまざまな現場で活用されています。
液体や厚膜、ポリマー、ドーパント含有材料、セラミックなどにも対応し、幅広い材料評価に役立つ信頼性の高い測定ソリューションです。

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