水中でも高精度。― レンズ材料の本来の光学特性をそのまま測定|Metricon社 プリズムカプラー

2025年 08月29日

🔍 レンズ材料は“乾燥”では測れない?

コンタクトレンズや眼内レンズ(IOL)は、使用環境である水中(涙液や眼内液)と同じ状態で屈折率を評価することが重要です。
しかし、従来の測定方法では、レンズを乾燥させてから測定する必要があり、吸水率や膨潤による屈折率変化を正しく反映できません。
その結果、装着時の光学性能と測定結果が乖離し、設計や品質管理の精度に影響が出ていました。

🔍 Metricon 2010/Mが実現する“完全水中測定”

Metricon社のModel 2010/Mは、水中にレンズを保持した状態でも高精度で屈折率を測定可能です。
専用の水中セルを使用することで、コンタクトレンズやIOLを水中に浮遊または設置し、
プリズムカップリング法により非破壊で測定を行います。
測定に使用するレーザー波長(405nm、450nm、633nmなど)は、眼科用途で重要な分散特性(Abbe数)評価にも適しています。

🔍 測定は1分以内、再現性と実用性を両立

レンズを水中セルに設置し、プリズムを密着させたのち、測定を開始。
回転テーブルが自動的にスキャンを行い、反射光のモードディップから屈折率を解析します。測定時間は通常1分以内。
しかも、繰り返し測定の再現性は高く、水温が一定であれば測定誤差は±0.0003以下に抑えられます。

🔍 Abbe数の自動計算で材料選定をサポート

複数波長のレーザー(例:450nm、633nm、830nm)を搭載することで、
波長分散に基づくAbbe数(光学分散の指標)を自動で算出可能です。
これにより、屈折率の絶対値だけでなく、色収差特性の比較・材料選定・ロットごとの差異解析にも活用できます。
医療機器設計や承認申請用の物性データ取得にも対応できる信頼性があります。

🔍 IOL/CLメーカーの品質保証・設計支援に

この水中測定機能は、眼科用レンズの開発・製造における試作段階・量産段階の両方で強みを発揮します。
水分含有率の違いや保存条件による屈折率変動をモニタリングでき、
設計値に対する製品性能の確実なトレーサビリティが確保されます。
Metricon 2010/Mは、眼科レンズに求められる“実使用状態での精密測定”を可能にする、数少ないツールです。

 ◎詳細仕様はこちら

➡ 詳細なご相談やお見積もりはこちらから!

pagetop