封止状態のまま屈折率を測定 ― 液体評価の常識を変える技術|Metricon社 プリズムカプラー

2025年 07月07日

🔍 なぜ“開けずに測る”ことが求められているのか?

製薬・化学・材料開発の現場では、液体試料をバイアルやシリンジなどに封止したまま保管・輸送するのが一般的です。
これらの液体の屈折率は、濃度や混合比、純度などの重要な物性指標ですが、
測定のたびに容器を開けていては、変質・揮発・汚染のリスクが避けられません。
特に揮発性・反応性・希少な試料では、「非開封で評価できること」が大きなアドバンテージになります。

🔍ガラス越しでも±0.0003の実用精度

Metricon社のModel 2010/Mは、プリズムカップリング法を応用し、封止容器内の液体屈折率を非破壊で測定できます。
プリズムと容器外壁の間に薄い空気層を保った状態でレーザーを入射し、
反射光の変化を解析することで、容器越しに内部液体のn値を間接的に導出。
容器の材質や厚みによる影響を最小化しつつ、実用精度±0.0003、条件次第では±0.0001の分解能を達成します。

🔍 測定準備〜結果表示まで30秒以内

使い方は極めてシンプル。封止容器をプリズム面に軽く押し当てるだけで、自動的に入射角をスキャン。
わずか20秒以内の光学測定で反射ディップを捉え、ソフトウェアが即座に屈折率を表示します。
サンプルの準備や調整もほとんど不要で、トータル30秒以内で完了。
多検体処理や製造ラインでの高速チェックにも対応します。

🔍 多様な容器に柔軟対応、温度制御も可能

対応可能な容器は、ガラスバイアル、樹脂チューブ、シリンジ、密封セルなど多種多様。
多少の湾曲や厚み差があっても、プリズムとの接触が安定していれば測定可能です。
多波長測定にも対応しており、オプションで温度制御を追加すれば、液体の温度依存性評価も実現できます。

🔍 応用分野:品質管理・混合比最適化・経時変化評価

封止液体の屈折率は、濃度・純度・混合比・溶存成分の変化に鋭敏に反応します。
医薬品、界面活性剤、光学接着剤、インデックスマッチング液などの品質評価や経時変化モニタリングに最適。
開封せずに測定できるからこそ、製品化前のロット検査や長期保存中の物性チェックにも使えます。

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