USB給電・空冷フェムト秒レーザーで電源設計と冷却を簡素化|LaserAtWork社 HUMMINGBIRDシリーズ
2025年 12月03日
フェムト秒レーザーを装置に組み込む際、
設計者が直面する代表的な課題が電源設計の複雑さ と 冷却システムの負荷 です。
従来のフェムト秒レーザーの多くは専用電源ユニットや高電圧供給が必要で、
水冷チラーやファンユニットを含む大掛かりな冷却系を前提としていました。
しかしLaserAtWork社の HUMMINGBIRDシリーズ(515 nm / 1030 nm) は、
この常識を一変させる“次世代組み込み型フェムト秒レーザー”として注目されています。
本記事では、USB給電・空冷という革新的な仕様が、装置メーカーにもたらす設計メリットを詳しく解説します。
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🪽 USB給電で“電源ユニット問題”からの解放
HUMMINGBIRDシリーズは USB Type-C(20V PD) で駆動する世界的にも稀なフェムト秒レーザーです。
これにより、従来必要だった以下の要素が不要になります。
- 高圧電源ユニット
- 専用 AC-DC コンバータ
- 大型電源ラック
- 独立した制御電源ライン
OEM装置設計者にとって、電源部分の大幅な簡素化は大きな利点です。
◎ メリット① 電源設計の一体化
装置側で採用しているUSB-PD電源と共通化できるため、
- 電源回路の削減
- ケーブル・配線の削減
- バックパネルのスリム化
が可能になります。
◎ メリット② 装置サイズ・コストの削減
外付け電源を排除できるため、部材コスト削減だけでなく、装置の薄型化・軽量化にも直結します。
🪽 完全空冷で冷却設計を大幅にシンプル化
従来のフェムト秒レーザーでは、出力や安定性を確保するために水冷チラーが不可欠でした。
しかしHUMMINGBIRDシリーズは 底面接触冷却+完全空冷 を採用。チラーも冷却配管も不要です。
◎ メリット③ 水冷チラー不要
- 冷却配管の設計不要
- 冷却水管理のトラブル消失
- メンテナンス工数大幅削減
チラーはコスト、ノイズ、振動といった問題を生みがちですが、空冷ならこれらがすべて解決します。
◎ メリット④ 装置の信頼性向上
冷却システムのシンプル化は故障リスクの低減につながり、
- 24/7稼働が前提の装置
- 無人運転が求められるOEM製品
において大きな安心材料となります。
🪽 USB給電 × 空冷は組み込みに最適な組み合わせ
HUMMINGBIRDシリーズのように、電源と冷却の両方を極限まで簡素化したフェムト秒レーザーは、装置メーカーが求める“組み込みやすさ”を高いレベルで満たしています。
◎ メリット⑤ レーザーヘッドの配置自由度が大幅向上
外付け電源・チラーが不要なため、
- 顕微鏡内部に直接内蔵
- 分光器筐体の空きスペースに埋め込み
- センサー/光学モジュールの近接配置
が容易になります。
◎ メリット⑥ 新規モデル開発が加速
追加ユニットが不要となるため、
- プロトタイプ作製が早くなる
- 上位モデルの性能向上が容易
- 製造コストが下がる
といった開発効率の向上につながります。
🪽 HUMMINGBIRDシリーズの仕様が示す“組み込み適性”
- 電源:USB Type-C(PD 20V)
- 冷却:完全空冷・底面接触冷却
- サイズ:70×49×28mm(1030nm)/70×58×28mm(515nm)
- 出力:>1W(1030nm)/>0.5W(515nm)
- パルス幅:<200 fs
この組み合わせは、フェムト秒レーザーとして非常にユニークで、装置メーカーからの評価も高い理由のひとつです。
🪽 まとめ:電源・冷却の簡素化で組み込みが現実的なフェムト秒光源へ
USB給電と空冷を実現したLaserAtWork社のHUMMINGBIRDシリーズは、
“フェムト秒レーザー=外付け・大型”という常識を覆し、
装置内蔵を現実的な選択肢へと変えました。
- 電源設計の大幅簡素化
- 冷却システムの削減
- 装置の小型・軽量化
- メンテナンス性向上
- 開発スピード向上
こうしたメリットを得られる光源は他に多くなく、OEM用途での採用が急速に広がっています。
装置にフェムト秒レーザーを組み込みたい、
電源や冷却で課題がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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