515nm超短パルスレーザー活用の新領域|LaserAtWork社 HUMMINGBIRDシリーズ

2025年 11月28日

レーザー技術の進化とともに、可視域の超短パルスレーザーが産業・学術の両分野で注目を集めています。
中でも 515nm(緑色)のフェムト秒レーザー は、加工効率の高さ、非線形効果の利用しやすさ、顕微鏡応用での高い励起効率など、独自のメリットを持つ光源として存在感を高めています。

LaserAtWork社の HUMMINGBIRD-515 は、その名の通りハチドリのように小型でありながら、
515nm0.5W超、<200fsという高性能フェムト秒パルスを実現。
これまで大型装置や実験室レベルでしか難しかった可視フェムト秒応用を、一気に組み込み可能な領域へと広げています。

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🪽 515nmフェムト秒レーザーが注目される理由

515nmは人の目にも明るく見えるグリーンの波長でありながら、実は技術的なメリットも非常に多い帯域です。

  1. 高い二光子吸収効率
    近赤外に比べ、可視域は多くの材料が二光子吸収しやすく、
    微細加工や光硬化プロセスなどで高効率を発揮します。
  2. 高い直進性・ビーム品質の維持
    HUMMINGBIRD-515
    M² <1.1とビーム品質が優れており、
    集光スポットの均一性が求められる用途で強みがあります。
  3. 非線形光学やラマン分光にも適性
    可視フェムト秒は高いピーク強度を生かした非線形現象の励起に適しており、
    短パルスラマン、SHGSTED顕微鏡などの光学応用で利用可能です。

こうした特性を小型のモジュールで扱えるのは、装置メーカーにとって大きな利点となります。

🪽 HUMMINGBIRD-515が実現する高性能スペック

HUMMINGBIRD-515は、以下の性能をコンパクト筐体に収めています。

  • 波長:516 nm±1 nm
  • 平均出力:>0.5 W
  • パルス幅:<200 fs(典型150 fs
  • 繰返し周波数:50 MHz
  • パルスエネルギー:>10 nJ
  • <1.1

これほどの出力とパルス幅を手のひらサイズのレーザーヘッドで実現することで、
多くの装置が可視フェムト秒化へのハードルを下げています。

🪽 新しい応用分野ハイエンド微細加工(2PP3D構造体形成)

515nmフェムト秒レーザーは 二光子重合(2PP) に非常に適しています。

  • 樹脂の二光子吸収効率が高い
  • フォーカススポットを極小にできる
  • 高繰返しで高速スキャンが可能

これにより、
ナノ~マイクロスケールの3D造形、マイクロ流路、光学素子作製
といった用途で高いパフォーマンスを発揮します。

HUMMINGBIRD-5150.5W級出力は、研究用途だけでなく産業用途の生産プロセスにも十分対応します。

🪽 新しい応用分野可視域多光子イメージング・顕微鏡組み込み

可視フェムト秒レーザーは、顕微鏡組み込み光源としても注目されています。

  • GFP・各種蛍光タンパクの効率的励起
  • 二次高調波(SHG)でのコントラスト向上
  • 光操作・光化学反応の高精度制御

さらにHUMMINGBIRD-515 70×58×28mmのレーザーヘッド で、
顕微鏡筐体内にそのまま組み込めるため、
レーザー外付けが前提だった設計からの脱却が可能です。

コンパクトにすることで、振動・光路ズレが減り、ユーザビリティも大きく向上します。 

🪽 新しい応用分野ラマン・非線形分光への展開

515nmのフェムト秒パルスは高いピークパワーとスペクトル特性を持つため、

  • 時間分解ラマン
  • コヒーレント分光
  • SFG/SHGなどの非線形プロセス

とも相性が良く、研究用途から組み込み型分光器まで幅広い装置に適用できます。

🪽 小型化がもたらすOEM装置の可能性

HUMMINGBIRD-515 USB給電・空冷 で動作するため、装置内蔵時の利便性が非常に高い光源です。

  • 電源ユニット不要
  • 水冷チラー不要
  • メンテナンス性向上
  • 装置の小型化・軽量化
  • 新規プロダクトの差別化

これらは装置メーカーにとって極めて魅力的な要素であり、
「可視フェムト秒搭載の次世代モデル」を低コストで実現できます。

🪽 まとめ:515nmフェムト秒レーザーで次のステージへ

HUMMINGBIRD-515は、

  • 高出力(0.5W超)
  • <200fsの超短パルス
  • M²<1.1の高品質ビーム
  • USB給電・空冷
  • 手のひらサイズの筐体

という優れた特性で、可視フェムト秒レーザーの新しい標準となる製品です。

微細加工、顕微鏡、分光装置など、可視域超短パルスの可能性を拡げたい
装置メーカー・研究者の皆様は、ぜひ一度ご相談ください。

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